日本文理大学

【航空宇宙】“はやぶさ2”に続け!宇宙の「ワクワク」にチャレンジ

(2014/12/09)

 “はやぶさ2”を搭載したH2Aロケットの打ち上げが成功し、度重なるトラブルを乗り越え小惑星「いとかわ」から帰還した“初代はやぶさ”がもたらしてくれた感動を思い起こされた方も多かったのではないでしょうか。

 NBU工学部航空宇宙工学科岡崎覚万教授は、“初代はやぶさ”の開発プロジェクトに携わった経験から、ワクワクするような宇宙開発の魅力を学生たちに伝えています。研究テーマは火星航空機、惑星探査ローバー等。今回は火星航空機を研究テーマとしている卒業研究の場を覘いてみました。 

                

12/4 航空宇宙工学科4年生 野口さん(写真上)は、火星航空機の翼の形の研究に取り組んでいました。話は少々専門的になりますが、空気や水は流れ始めるとその質量に応じた「勢いの力」を持ちます。又、それとは別に「相互に粘る力」も持っています。流れが高速だと勢いの力の方が優勢で、粘る力はそれほど流れに影響を与えません。しかし低速になると「勢いの力」が弱くなるため、「粘る力」が流れに影響してきます。

 「勢いの力」を「粘る力」で割った比をレイノルズ数といって、火星の大気は地球上のものより粘り気が強く、レイノルズ数が低いとのこと。水飴や蜂蜜の様な粘り気のある液体の中を飛行機が進むようなものと言えばイメージしやすいでしょうか。そのため粘り気のある大気の中を進む翼を考えなければらず、岡崎研究室では三角形のデルタ翼に着目し、その火星航空機への応用にむけて研究を重ねているのです。

                                          

   野口さんはデルタ翼の飛行性能を実証するため、トンボ型超小型飛翔ロボットを生み出した回流式可視化水槽での実証実験を行うために、翼周りの流れを肉眼で確認できるよう特殊な蛍光塗料を塗布している最中でした。

 「以前は筆で塗っていましたが、誰が行っても同じ結果が得られるよう、スプレーガンを試しているところです。まだまだ翼型の性能を実証する段階で、この翼型を用いた火星航空機のイメージ像が描けていないのですが、出来るところまで最善を尽くし、後輩たちに引き継がれ、いい結果が残せるようしっかりと自分の課題をやり遂げたいと思っています。」と語ってくれました。

                                          

 航空宇宙工学科実習棟の2階では、展開翼を用いたタイプの火星航空機を研究している木原さん(写真上中央:航空宇宙工学科4年)が、岡崎教授の指導を受けている最中でした。今回は1週間考え抜いた展開翼のアイデアを披露。“これしかない” と本人は思っていたのですが・・・

                

 「頭が固い、頭が!そこはこうしたらどうなの。」と激を飛ばされていましたが、只、間違いを指摘するのではなく、学生のアイデアが上手く活かされていくように、導いてあげているようでした。

 岡崎教授は“初代はやぶさ”がもたらしてくれた感動の裏には、沢山の人々が苦労を共にして、議論や試行錯誤を繰り返した日々があったことも実際に経験してきているだけに、その指導する内容、言葉の端々にも、力がこもります。 教授は言います『感動を味わった時に生きていることを実感するんです。何回も失敗したり、何日も徹夜したりすごく苦しい思いもしたことがある。でもね、後になって思い出せるのは“感動”なんです!大きな苦労をしなければ大きな感動は得られない。臆せず感動を味わえる経験をしてほしい。』と。学生たちは幾多の試練を乗り越えて得られる“感動”。それこそが何にも変えがたい生きる力となるということを、感じ取っているようです。

                    

  “はやぶさ2”は約3億キロ離れた小惑星へとミッション遂行のため、長い旅路につきました。NASAの火星上空の大気を観測する無人探査機「メイブン」は既に火星を周回する軌道上にあり、有人火星探査を目指す新型宇宙船「オリオン」の打ち上げも成功。インドも無人火星探査機「マンガルヤーン」を火星の軌道に到達させています。 “はやぶさ2”が地球に戻ってくるとされている6年後には、岡崎研究室から火星の空を縦横無尽に飛行できる機体が姿をみせ、将来それらが“ワクワクするような宇宙開発の魅力”を解明する一助となれることを願わずにはおれません。

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