NBU日本文理大学

topics&news

お知らせ

【情報メディア学科】地元新聞サイトの動画チャンネルに作品紹介

大分合同新聞サイトの動画ニュースチャンネルに、工学部情報メディア学科メディアデザインコースのゼミ生を中心として作成した動画コンテンツが掲載されています。

「一文人形 ~大分の郷土玩具~」
今回、演出を担当した工学部情報メディア学科4年 向井 亮悟さんのコメント
私は宮崎県出身で、大分ならではの特産品に出会うことを日頃から楽しみにしている。民芸店で見つけた大分の郷土玩具である一文人形は、竹串に刺さった愛らしい顔だけの人形だった。聞けば昔は折り紙などで胴体を作り、着せ替えて遊ぶ子供の玩具だったとか。現在はゲームが主流となっているので、すっかり廃れてしまったそうだ。それでも、この人形の魅力を後世に伝えていきたいと願う方がいる。そんな取り組みを知ってもらいたいと思い、動画ニュースに取り上げた。

一文人形は江戸時代後期に農家が小銭稼ぎで売り始めたのが始まりとされている。役者や鬼、動物を模した21種類がある。
大分市の柞原八幡宮で毎年9月に開かれる仲秋祭「浜の市」の名物として知られている。民芸店でも扱っており、1体400円と他の郷土玩具よりも安価だ。それでも購入者は少なくて、店主の宮川栄子さんは「作ってもらえる人がいなくなると大分の郷土玩具が途絶えてしまう」と危機感を募らせている。
こうした状況を知った教員の西口顕一さんは、絵付けワークショップを開いて、子どもたちに一文人形を伝えるための活動をしている。ワークショップでは人形に興味を持って、絵付けを楽しんでいる児童に出会えてほっとした。
現在、一文人形を作っているのは別府市の人形作家の宮脇弘至さん(69)だけである。宮脇さんは土こね、形成、素焼き、絵付けの工程を1人でしている。特に大変な作業は素焼きで、火の加減によっては失敗することもあるそうだ。土こねから絵付けまでの全工程を40日間かけて行うのだが、販売価格からすると利益を追求しているとはとても思えない。郷土玩具という伝統文化を継承していく人形作家の使命感に支えられているように感じた。



→大分合同新聞サイト GATE Ch「地域の芽、学生の目 NBUビデオ通信」 https://www.oita-press.co.jp/movie/nbu/2023/04/20230412