NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 心理アセスメント(Psychological Assessment)
担当教員名 高橋 淳一郎
配当学年 2 開講期 後期
必修・選択区分 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件 ピアヘルパーの資格試験を受験希望する学生は必ず履修してください。
受講心得 遅刻、無断外室、講義中の携帯電話の使用、おしゃべりなど他の学生に迷惑のかかる行為は禁止です。大学生として最低限のマナーを守って履修してください。
また、講義では実際に心理テストを使用します。非常に高度に専門的なものであり、時にそれは自分や他人を傷つけることもあります。決して遊び半分で受講することのないように真剣に取り組んでください。使用する心理テストによっては1回の講義ですべてを説明できないこともあり、複数回にわたってテストの説明~実施~解釈方法~分析と進むこともあります。1回休むと2回分の講義が無駄になることもあるので、休むことのないように注意してください。
教科書 指定しない
参考文献及び指定図書 よくわかる 心理臨床  皆藤章 編  ミネルヴァ書房
YG性格検査 YGテストの実務応用的診断法  八木俊夫  日本心理技術研究所
樹木画テスト  高橋雅春・高橋依子  文教書院
WISC-Rによる知能診断  Kaufman,A.S.  日本文化科学社
精研式文章完成法テスト解釈-成人用-  佐野勝男・槇田仁  金子書房
心理検査ハンドブック  塩見邦雄 編著  ナカニシヤ出版
臨床投影法入門  池田豊應 編  ナカニシヤ出版
関連科目 カウンセリング、臨床心理学、心理学、発達心理学、精神保健学、産業カウンセリング論
オフィスアワー
授業の目的 アセスメントの方法は多岐にわたり、心理テストだけでも非常に多くのものが開発、使用されています。この講義では、まずアセスメントの方法を概説した後に、知能検査・人格検査・不安検査・作業検査などの代表的な質問紙法心理テストについて学び、さらにいくつかの投影法心理テストを学んでいくことで、心理臨床のみならず福祉や教育の現場で役に立つ心理アセスメントの基礎的な知識を身につけてもらうことが目的です。
授業の概要 この講義では複数の心理テストについて実際に体験してもらいながら、その取り扱い方や解釈の方法などを学んでもらいます。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
第1回 オリエンテーション

第2回 心理アセスメントの方法
 心理テストだけがアセスメントの方法ではありません。ここでは心理臨床場面でどのような手続きによってアセスメントが成されているのか、実際のカウンセリング場面を題材にしながら説明していきます。

第3回 心理テストの効用と限界
 心理テストの種類や用いられ方、心理テストによってわかること、わからないこと、テストバッテリーについてなど、心理テストに関わる基本的な知識や効用と限界について学びます。

第4回 知能検査①
 心理査定の基本である知能検査について学んでいきます。第1回目はビネー式やウエクスラー式など面接方式で行なわれる個別知能検査について、実物の器具を提示しながらお話をしていきます。

第5回~第6回 知能検査②
 教育の場面などでは個別式ではなく全体で知能検査を実施することもあります。ここでは集団方式の知能検査として「京大NX知能検査」を題材に学んでいきます。

第7回~第8回 人格検査①
 これまでにも人格検査(性格検査)は触れたことがある人も多いのではないでしょうか。ここではまず、国内でよく使われる人格検査として「YG性格検査」を用いて人格の査定方法について学んでいきます。

第9回 人格検査③
 最新の人格理論では人間の性格特性は5つに集約されると言われています。このBig5理論に基づいた「BFPI(主要5因子性格検査)」について学んでいきます。

第10回 作業検査
 決められた作業をしてもらうことによって、その人の性格特性を測ろうという査定方法があります。その代表的な「内田クレペリン検査」を扱っていきます。

第11回 不安検査①
 人が持つ不安の高さを測ることでその人の状態を把握することを求められることもあります。そのときに使われる代表的な尺度として「MAS(顕在性不安検査)」について学んでいきます。

第12回 投影法①
 投影法によく見られる手法として絵を描いてもらうやり方があります。絵は知らず知らずのうちにその人の心のよく映しているものです。ここではその代表的な「バウムテスト」を学んでもらいます。

第13回~第14回 投影法②
 絵だけでなく、人が書く文章や文字そのものにもその人の心を読み解く多くのヒントが隠されています。ここではそのような手法である「SCT(文章完成法テスト)」を紹介していきます。

第15回 まとめ
 特に基本となる代表的な心理テストを紹介していきましたが、あらためて、それらを使った心理アセスメントのあり方について復習しながら、アセスメントという作業の重要性と難しさを考えていきます。
各自で毎回必ず復習をしてください。
授業の運営方法 講義に、実際の心理テストを使った実習を組み込みます。
備考
学生が達成すべき到達目標 ① 心理アセスメントの必要性および効果・限界について理解できる。

② テストバッテリーの考え方を理解できる。

③ 知能検査・人格検査・作業検査・不安検査の代表的な尺度の取り扱いや解釈の基本について理解できる。

④ 代表的な投影法テストについて理解できる。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験
小テスト
レポート 80
成果発表
作品
その他 20 出席について減点方式で点数をつけます。
合計 100