NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 リスク管理論(Risk Management)
担当教員名 土肥 忠彦
配当学年 3 開講期 前期
必修・選択区分 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件
受講心得  出席を重視します。黒板で説明した事項は是非ノートしてください。この講座は、応用力・総合力をアップさせることを目標に進めますが、出来れば民法の物権・債権の知識、会社法や会計学の初歩の知識があれば理解が早く興味が増加します。ビジネスの実務推進上で出会うイレギュラーな問題・困難な問題に際し、それらの解決のヒントを、実学ペース面で随所に挿入のうえ編成していますので真面目に学べば社会に出て必ずお役に立てると思います。
教科書  教材レジメ配布します
参考文献及び指定図書  小六法(常時携帯すればベター)
関連科目
オフィスアワー
授業の目的  危機(企業もしくは個人)に際し、どのように対処するか、その危機管理対策と、その際の具体的対処手法および危機の事前兆候をどのようにして把握し、対処するかについての基礎的な措置の手法を理解、会得することを目標とします。併せて平常時のリスク管理と取引先の倒産危機に際して採るべき緊急時の対応と債権保全策についての手法を事例紹介を含めて学ぶものとします。
授業の概要 1.教材レジメや資料を毎回次配布します(教科書の指定はしません)
2.実業に従事するとビジネス実務推進上、イレギュラーな問題、困難な課題が必ず発生してきます。周辺の同僚、友人に相談しても(例え上司でも)すぐには的確な処理の方針や、処理解決の具体策の答えや反応が返ってこない事例が多々出てきます。
3.このような事例発生の場合、ビジネス経営上の主要なもので緊急且つ迅速に処理すべき要諦の指針を、授業の中で実学ベースで取り上げていきます。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
第1回 
1.成績評価基準の説明と第1回から最終回までの本授業の概要説明をします。
2.成績評価は試験を最重要視しますが、出席して意欲的受講すれば第6回次以降出席毎に1点宛加算して最高10点まで加算し評価します。
3.企業におけるリスクの内容とリスクマネジメントの体制についての知識を深める

第2回 企業存亡危機につながるクライシス・コミュニケーションへの対処の仕方について具体的実施方法を学ぶ

第3回 貸し渋りの背景と不良債権早期処理に悩む金融機関のその取引先への融資判断の考え方、一方これに対する借入企業側からの具体的対応策について考える。

第4回 危機兆候を商業登記簿・不動産登記簿から読み取る法を学ぶ

第5回 決算書から読み取る企業の危険度判断の主要ポイントの具体的把握手法を学ぶ

第6回 実践財務分析(その企業の損益分岐点、与信限度チェックの算定)特にその企業の信用供与(融資・借入)限度の算定の計算演習を取り入れる

第7回 不渡り手形を掴まないための事前に見分けるテクニックと不渡り手形の消滅時効の防止(時効中断)及び、その回収方法を学ぶ

第8回 融通手形の見分け方とその融通手形の推定金額の確認、算定計算手続きの方法を学ぶ

第9回 ヤミ金融の恐怖の実態とその対処の仕方 万一の場合の合法的債務軽減の手法を取り入れる

第10回 自分の会社が倒産の危機に陥入ったとき、貴方はどう立ち向かいますか?その早急になすべき緊急対処法を考える

第11回 倒産への意思決定とどのような方針を樹立して実施していくか早期再生への道を探る

第12回 会計ビックバンの大本命「減損会計」の衝撃と国際会計基準への流れ加速
「経常利益」という考えがなくなり、新しく「包括利益」の概念が登場してきた「IFRS]にどう対処していくか考える

第13回 企業再建・あるいは過重債務に苦しむ企業(個人含め)の債務軽減をはかるための最適な法的手続きの手法をとり再生を行う方法について学ぶ

第14回 企業経営トップが最も恐れる株主代表訴訟とその対応について企業側の立場からと、株主側の立場から、それぞれ考える

第15回 サブプライム問題を発端とし、リーマンブラザーズ破綻ショックを契機として発生した金融危機の流れと、最近の欧州経済の苦悩と国家財政の破綻から生じる金融危機の再来が全世界に波及し大不況となる危険性について、リスク管理の面からの対応策を企業の立場から考える

第16回 前期中の講義内容についての理解のレベルと総合応用力についての試験を実施します。
1.試験は論文方式を主体とします(〇、×式や択一方式は行いません)
2.試験の所要時間80分とします
3.教材レジメ、配布資料、ノート、その他参考書、辞書類の持ち込み可とします。
4.追試は考慮しますが、再試は実施しません。
1回~15回
復習して、主要なポイントを再チェックして習得し、社会に出て是非役立ててほしい。
授業の運営方法  教材・レジメの内容をベースとした授業となりますが、経済・金融・会計・経営法務・ガバナンス・コンプライアンス等に関する時事問題で特に関心の深いリスク関連を採り上げることもあります。
備考
学生が達成すべき到達目標 1.「リスクマネージメント」とは何なのかのイメージを早くつかむ、重要なことは2つあり、具体的には
1)リスクを全社的に管理すること
2)リスクマネジメントにより企業価値を更に高めていく

2.杜撰なリスク管理によって、上場企業すら消滅する時代となった。また、リスクマネジメントを怠った為、経営者が巨額の賠償を命ぜられる時代となった。複雑化、多様化しているリスクを管理できない企業は、最早、生き残れない時代であることを認識すること

3.リスクマネジメントは、P、D、C、Aサイクルに基づき実行されるので、①基本方針の策定②基本計画を作成③諸対策実施④モニタリングによる是正、改善を行う。その反復実行により、企業の発展を図っていくという根幹の手法を学びとる

4.この経営手法のベースとなる経済、金融、会計、会社法その他の経営法学等の基礎知識を経営経済学部の学生は大学卒業時まで学んで会得して欲しい
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験 90 初回より最終回(第15回)までの講義の要点を理解できているか。
更にそれがどの程度応用できるようになったか、そのプロセスを含めての総合力を最重要視します
小テスト
レポート
成果発表
作品
その他 10 授業に欠席したり、遅刻早退せずに意欲的に取り組んだ場合、評価の対象とします。
合計 100