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教育・研究
シラバス情報
平成24年度
教職課程
詳細
シラバス情報
注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「
UNIVERSAL PASSPORT
」で詳細をご確認下さい。
科目名
哲学概論B(Introduction on to Philosophy B)
担当教員名
藪内 聰和
配当学年
3
開講期
後期
必修・選択区分
※選択(教職課程専門科目の備考をよく読むこと)
単位数
2
履修上の注意または履修条件
哲学概論Aを履修していることが望ましい。
受講心得
私語・遅刻・居眠りをしないこと。
教科書
なし
参考文献及び指定図書
授業中に適宜指示します。
関連科目
哲学概論A、哲学
オフィスアワー
授業の目的
この講義の目的は、哲学概論Aに引き続き、私達一人ひとりが深く考えることができるように、哲学者の思想を学び、自ら哲学する基礎を培うことです。
授業の概要
講義形式で哲学史を学びます。
授業計画
学習内容
学習課題(予習・復習)
○第1回 功利主義1
功利主義とは、産業革命において市民社会の確立に貢献した産業資本家達の立場を代弁したものであり、自己の利己的な快楽追求と他人のそれとがどう調和するか、すなわち、個人の幸福を社会全体から考察したものであることを考察します。
○第2回 功利主義2 -ベンサム-
ベンサムは、イギリス経験論哲学の伝統のうえに功利主義を確立し、苦痛のない快楽の状態が幸福であると考え、幸福を増大させるに役立つ行為を正しい行為とする功利の原理から、個々人の幸福の総計を増大させる「最大多数の最大幸福」を実現するよう行為しなくてはならないと主張したことを考察します。
○第3回 功利主義3 -ジョン=スチュアート=ミル-
ベンサムの立場を受け継ぎ、快楽には質的区別があり、質的に優れた快楽を求めるところに幸福があると考えたジョン=スチュアート=ミルの思想を学びます。
○第4回 カントの倫理学
独自の道徳法則や目的の国という概念を構築したカントの倫理学を学びます。
○第5回 空想的社会主義
プラトンやトマス=モアによる理想国家の構想とは違って、社会の現実を直視し、私有財産制に基づく資本主義そのものを批判し、新しい理想社会の建設をこころみた、オーウェン、サン=シモン、フーリエ等の空想的社会主義者の思想を考察します。
○第6回 カール=マルクス1 -人間疎外論-
社会関係のなかで、労働によって作り出したものが人間の自由や幸福を実現する方向に向かわず、逆に人間性を圧迫し人間から人間らしさを奪い取ってしまうものへと転化するというマルクスの人間疎外論を学びます。
○第7回 カール=マルクス2 -唯物史観-
生産力と生産関係からなる生産様式が下部構造として、法律・政治・学問・芸術・道徳・宗教からなる上部構造を規定するというマルクスの唯物史観を学習します。
○第8回 カール=マルクス3 -階級闘争-
唯物史観において、生産力と生産関係の矛盾が社会の発展の推進力であり、この矛盾の解決は階級闘争によって行われることを考察します。
○第9回 実存主義とは何か
実存主義とは、圧倒的な科学技術や強大な社会機構のなかで孤独や不安を感じ、日常の惰性的生活に自己を埋没させるという自己疎外にある現代人が、その疎外状況を直視し、各個人の内面的な自覚・決断・努力によって主体性を確立し、自己疎外を克服する立場であることを説明します。
○第10回 キルケゴール1
キルケゴールの生涯と著作において、「大地震」とよばれる出来事と、レギーネ=オルセンとの婚約破棄事件が大きな影響を及ぼしていることを解説します。
○第11回 キルケゴール2
人間の自覚的生き方としての実存には、美的実存と倫理的実存と宗教的実存の三段階があることを学びます。
○第12回 ニーチェ1
人間は、今日、本来もっているより強くなろうと闘う意志、闘争に打ち勝とうとする意志としての「権力への意志」を失いニヒリズムにおちいっているけれども、この最大の原因はキリスト教道徳にあると主張したニーチェの思想を考察します。
○第13回 ニーチェ2
現実の世界は目的もなく意味もなく永遠に同じ順序で繰り返すという、ニーチェの根本思想である「永劫回帰」を考察します。
○第14回 ヤスパース
実存の交わりを、愛を源泉とする疑問視としての闘いという形で遂行される「愛しながらの闘い」であると考えたヤスパースの思想を学びます。
○第15回 ハイデガー
人間は、特定の他者ではなく「誰でもないもの」として暗黙の内に自己を支配する「世人」によって支配されており、本来の自己を獲得するには、死に向かって先駆的に決断する必要があると考えたハイデガーの思想を学びます。
○第16回 期末試験
授業で学んだ哲学者の著作や入門書を、できるだけ読むようにしてください。
授業の運営方法
講義形式で行います。学生諸君と対話しつつ授業を進めます。
備考
学生が達成すべき到達目標
①西洋哲学史の概略が理解できる。
②公民科・社会科の倫理分野の基礎的な知識を習得する。
③哲学的な考え方の基礎を習得する。
評価方法
評価の割合
評価の実施方法と注意点
試験
100
毎回の授業が理解できているかどうか評価します。
小テスト
レポート
成果発表
作品
その他
合計
100
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