NBU日本文理大学

シラバス情報

注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「UNIVERSAL PASSPORT」で詳細をご確認下さい。

科目名 勝者の心理学・失敗学概論(Psychology of Winners-Survey of Failure Lessons)
担当教員名 藪内 聰和、園田 一則、古川 順一
配当学年 1 開講期 後期
必修・選択区分 選択 単位数 2
履修上の注意または履修条件 私語をせずに受講できる人だけが履修してください。
遅刻は30分までとします。
受講心得 私語をしないこと。
携帯電話を使用しないこと。
飲食をしないこと。
※以上のことについて二回注意された学生は退室してもらいます。

遅刻をしないこと。
居眠りする学生は起こします。
教科書 なし
参考文献及び指定図書 畑村洋太郎著:「失敗学のすすめ」「決定版 失敗学の法則」(園田担当回)
関連科目 「人間力概論」、「アイデンティティの社会学」、「起業学」、「感性学」、「コミュニケーショ基礎講座」、「コミュニケーション演習」など人間力育成科目。
オフィスアワー
授業の目的  本学の教育理念である「人間力の育成」に取り組むにあたって、教養基礎に複数の人間力育成科目を設置し、人が持つ「豊かな心」や「優れた精神性」を育むことを目指しています。まず1年生前期には全員に必修で「人間力概論」を受講してもらいましたが、ここでは本学が目指す人間力とは何なのか、そして人間力の基盤となる「生命の大切さ」や「生きる意味」などについて学びました。この「勝者の心理学・失敗学概論」は「人間力概論」に続く各論の一つと位置づけられます。内容的には、人間力概論で学んだ「生きる意味」をさらに深耕させ、人生における「成功」や「失敗」ということをどう考えるのか、或いは人生における「勝者」と「敗者」といった事についても考えていきます。
授業の概要   教員は4名で担当し、オムニバス形式で各人各様のテーマで人生の「成功」「失敗」或いは「勝者」「敗者」について講義をし、学生と共に人間力について考えます。
授業計画 学習内容 学習課題(予習・復習)
第1回目 オリエンテーション
【園田一則担当】(全3回) 講義テーマ「失敗学のすすめ」

○第1回 「失敗学の基礎知識」
失敗学とは、起こってしまった失敗に対し、責任追及のみに終始せず、(物理的・個人的な)直接原因と(背景的・組織的な)根幹原因を究明する学問です。本講義は、畑村洋太郎著の失敗学のすすめ・失敗学の法則などを元に、人間の失敗について考える講義です。初めに失敗学の成り立ちや重要性を紹介し、誰にでも当てはまる汎用性の高い法則について概説します。

○第2回 「失敗から身を守る」
大企業の不祥事・事故が相次いでいる。「日本の安全神話は崩壊したのか」という声が渦巻く中、「日本人は自虐的になる必要はない」と「失敗学」の創始者である畑村洋太郎教授は指摘しています。
組織内で働く人の為に、組織の中の個人編・組織運営編を紹介します。
具体的な事例を紹介し、将来の職業選択や自分の生活環境の中で生じる失敗について考えます。

○第3回 「失敗から創造へ」
これからの日本社会が、よりクリエイティブな方向へ進むための畑村先生の提言を紹介します。また、人間には、向き、不向きというものがあって、仕事とはいえ向いていないものを任されたら、いくら努力しても成果が上がりません。卒業時に失敗しない就職活動について考え、「自ら動き」「自分で決める」ことの大切さについて考えていきます。失敗から学び、それを生かし「自分しか自分を救うことはできない」という自立した個人に成長するための方法を考察します。


【古川順一担当】(全3回) 講義テーマ「まっすぐに見える道とまっすぐな道」       

○第1回「人生の真の勝者、敗者とは」
 人生の勝敗を分けるものは、普通いわれるように自分の願いがかなうことにはなく、人生の意味や目的を本当に知ったかどうかにあるのでは、ということを考えたいと思います。
この講義では、人生の意味や目的を真に知った音楽家であるバッハの生涯を通して、このことを確かめていきたいと思います。

○第2回「人生の真の勝者バッハ」
 生きているうち人の評価をほとんど受けることのなかったバッハでしたが、人生の苦闘のなかで、彼はますますはっきりと人生の真の意味や目的を知っていきました。それを知ることを人生の最大の目標と考え、その目標に仕え、音楽を通してそれを人にも伝えていくことに全力を尽くしました。分野はちがっても、このような人生を送ることこそが、真の勝者といえるのではないかということを考えたいと思います。

○第3回「バッハの知った人間として一番大切なこと」
 バッハが知り、仕えた、人生の意味や目的とは何かということについて、考えていきたいと思います。それはどのような悪い環境のなかでも、才能を見いだせない普通の人にも、真に求めるものには必ず見いだせるものであること。また、それを見出し、それにしたがって生きた人は、結果的に真の喜びを見いだせる、たとえどんな環境のなかでも、ということを学びたいと思います。
【藪内聰和担当】(全3回) 講義テーマ「敗者の倫理学」

○第1回 「ソクラテスの弁明」
 古代ギリシャの哲学者であるソクラテスは,紀元前399年,青年を腐敗させ,国家の神を信ぜず,ダイモニオンという新しい神を信じたとして告訴された。ソクラテスは法廷においてあまりに大胆に自己の所信を述べたため,裁判官達の感情を害し,死刑を宣告された。ソクラテスは,自分の意見が認められず裁判で負け,処刑されたという意味で,「敗者」といえる。しかし,このような運命にあっても自己の信念を貫いたという意味でソクラテスは「勝者」と言えるのではないであろうか。これについて,この授業では考察する。

○第2回 「日本のキリスト教殉教者」
 日本では,江戸時代に多くのキリスト教徒が殉教している。殉教者は,宗教的な迫害者によって殺されたのであるから,迫害する側から見れば「敗者」といえる。しかし,宗教的にみれば,自分の信仰を貫くことができた「勝者」である。この授業では,殉教者の中でも,特に,大分県とゆかりの深いペトロ岐部と加賀山半左衛門親子の殉教を中心として考察し,具体的にどのような意味で殉教者が「勝者」であるかを論じる。

○第3回 「幸福に働くには」
 現在の日本で幸福に働くには何が必要かを考える。

第15回目 シンポジウム
【園田一則担当】
 毎回の授業で、内容に関する簡単な課題あるいはレポートを作成してもらい評価します。

【古川順一担当】
 第3回目 3回の講義を通して教えられたことを、レポート形式で提出してもらいます。

【藪内聰和担当】
 第1回目と第2回目は、授業の後半30分を使って、授業内容をまとめたレポートを書いてもらいます。第3回目は、授業の後半45分を使って、前もって示したテーマについてのレポートを書いてもらいます。この三つのレポートによって評価を行います。
授業の運営方法 園田、古川、薮内はそれぞれ3回講義を担当するオムニバス形式です。
備考
学生が達成すべき到達目標 「勝者」・「敗者」、「成功」・「失敗」について自分なりの考え方ができる。
近代の人間観の克服とはなにを意味するかが理解できる。
「失敗学」の概略が理解できる。
人生の意味や目的とは何かについて考えることができる。
評価方法 評価の割合 評価の実施方法と注意点
試験
小テスト
レポート 100
成果発表
作品
その他
合計 100