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シラバス情報
平成24年度
工学部建築学科
詳細
シラバス情報
注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「
UNIVERSAL PASSPORT
」で詳細をご確認下さい。
科目名
人間関係心理学(Interpersonal Psychology)
担当教員名
山本 義史
配当学年
1
開講期
前期
必修・選択区分
選択
単位数
2
履修上の注意または履修条件
留学生のみ受講できます。留学生の日本語能力に配慮したクラスです。注意は受講心得と同じです。
受講心得
課題およびそのレポート方法について講義中に指示しますので、毎回の講義に出席してください。やむをえず、欠席する場合は事前または事後すみやかに、資料または課題実施要領を山本研究室(19号館4F)まで取りに来てください。
教科書
なし
参考文献及び指定図書
あなたのこころを科学するVer.3(古城和敬、上野徳美、高山智行、山本義史編著)
関連科目
人間力概論 コミュニケーション基礎 コミュニケーション演習 アイデンティティの社会学 勝者の心理学・失敗学概論 社会参画入門 社会参画応用 社会参画演習 文章表現基礎講座 大分学・大分楽
オフィスアワー
月曜日3時限
授業の目的
心理学を学ぶ意義は、他人の心の理解と自己の客観的把握です。講義ではこれまで開発されてきた心をとらえるための工夫を凝らした方法や、これまでに明らかになった基礎的な成果について解説していきます。とくに、人間の基本的な心のしくみにあたる知覚・認知・学習・思考について考えていきます。また、心と身体との関係を考えながら、身体運動がメンタルヘルスやストレス対処そして身体全体に与える効果や影響、逆に心が身体や身体運動に与える効果について考えます。
授業の概要
心理学的な考え方、ものの見方、人の見方、方法、これまでの成果について学びます。
授業計画
学習内容
学習課題(予習・復習)
○第1回 心理学とは何か
心は直接見たり、さわったりすることができません。したがって、心理学では心を科学的に調べるための工夫を凝らしてきました。刺激を与えて、人間の行動を観察・測定して、その行動から心を推測する方法について考えます。
○第2回 もの(形)が見えるとは
無いのに見える、在るのに見えないということがあります。あるいは、人と同じものを見ていると思っていても、同じものに見えていないこともあります。実際に知覚に関する心理学の図版を用いながら、見るということについて考えてみます。
○第3回 知覚の外在性について
知覚の外在性について考えてみます。ものの世界である物理的世界と私たちの心の中で生じている知覚的世界を区別してみます。そして、ものは身体の外に在るように見えるが、それらが見えたときには、心の中の知覚的世界にも在ることを考えてみます。
○第4回 図と地の分化について
見えているものはまとまりをもっています。視野が等質な光に満たされていると、形は知覚されません。図と地が分化して、初めて形が知覚されます。図と地の関係について考えます。どのようなものが図になりやすいのかという、図になりやすい要因についても考えます。
○第5回 ゲシュタルトの原理について
視野の中には、普通複数の図が存在しています。私たちは、それらを簡潔にまとめて見ようとする傾向があります。それらには、近接の要因・類同の要因など、いくつかルールが発見されており、ゲシュタルトの原理について具体的に考えます。
○第6回 その他の時間的・空間的統合性について
その他の時間的・空間的な知覚の統合性について補います。例えば、アニメや映画の原理であり、物理的には静止したものが動いて見える現象である仮現運動やランダム・ドット・ステレオグラム等を用いて、平面的な網膜像を立体視するしくみについて考えます。
○第7回 錯視と知覚的恒常性について
物理的に計測された刺激やその変化に対して、私たちの知覚がずれてしまうことがあります。遠刺激と知覚が一致しない場合が錯覚です。近刺激の変化に知覚が対応しない場合を知覚的恒常性といいます。これらの現象について考えます。
○第8回 学習について
学習とは、私たちが経験したことを活かす心の働きです。したがって、学習は生得的で固定的な行動から私たちを解き放ち、行動を柔軟にさせる役割があります。また、学習は勉学に限らず、人生・生活いたるところで見られる現象です。このような学習について考えます。
○第9回 記憶について
経験したことを適切な場面で活かすには、学習した結果を保存していなければなりません。過去に経験した内容を記銘し、保存し、後に再現する過程を記憶という。記憶の過程がどのように進むかを表現した記憶のモデルについて考えます。
○第10回 スキーマについて
どのような情報でも生のままで記憶されることはほとんどありません。それ以前の過去の経験から獲得してきた知識に沿って、いろいろな処理や加工を受けて、記憶すべき情報や記憶された情報は変容します。記憶の枠組みであるスキーマやその働きについて考えます。
○第11回 記憶を促進させる方法について
記憶すべき内容を単に機械的に丸暗記し、くり返すだけでは効率的な記憶法とはいえません。チャンク化・体制化・理解・記憶すべき情報の事態の必然性あるいは記憶術の視点から、記憶を促進させる方法について考えます。
○第12回 忘却について
記憶内容は適当なときに再現されなければなりません。もし、再現できなければ、それは忘却されたことになります。記憶痕跡自然消滅説・干渉説・検索失敗説から忘却について考えます。また、忘却を防ぐ方法についても考えます。
○第13回 思考と問題解決について
問題が存在するとは、出発点の事態と何か望ましい事態との食い違いであり、解決とはこれら2つのギャップをつなぐ方法の発見ととらえられます。これまで、問題解決の実験で使用された問題を実際に自ら解きながら、問題解決を促進・妨害する要因について考えます。
○第14回 心と身体の関係について
いうまでもなく、心は身体から発生・発達してきたものです。したがって、心と身体には密接な関係(あるいは表裏一体)があると考えられます。心から身体、逆に身体から心への影響について、これまでの研究成果から考えます。
○第15回 身体運動とメンタルヘルスについて
メンタルヘルスやストレス対処そして健康の増進や疾病予防に与える身体的運動の心理的効果について考えます。さらに、生涯スポーツの観点からこれからの高齢化社会をみすえた身体活動のあり方について健康心理学的観点から考えます。
毎回の小課題提出があります。
授業の運営方法
毎回授業終了時に授業の感想・意見・質問などを書いていただきます。それらを次の週匿名で読み上げて、質問などにもお答えします(フィードバックによる双方向授業)。さらに、小課題にも挑戦します。
備考
学生が達成すべき到達目標
①学習すること自体に興味・関心をもつこと。
②自分および他者の心に興味・関心をもつこと。
③以上を踏まえて、人間関係にチャレンジすること。
評価方法
評価の割合
評価の実施方法と注意点
試験
小テスト
60
毎回の小課題(6点/回)で評価します。
レポート
40
成果発表
作品
その他
合計
100
―