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シラバス情報
平成24年度
工学部建築学科
詳細
シラバス情報
注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「
UNIVERSAL PASSPORT
」で詳細をご確認下さい。
科目名
建築一般構造(Elements of Building and Architecture)
担当教員名
島岡 成治
配当学年
2
開講期
後期
必修・選択区分
建築コース (必修)
住居・インテリアコース (必修)
土木コース (選択)
単位数
2
履修上の注意または履修条件
建築の仕上は建物の常に見えるものです。まず自分のアパートの部屋、自宅など仕上材料名をおぼえることから始めることが望ましい。
受講心得
欠席した学生は課題の解答など提出することができないので、必ず出席すること
教科書
構造用材料
(丸善) 日本建築学会編
参考文献及び指定図書
適宜指示します。
関連科目
インテリア材料、リフォーム
オフィスアワー
授業の目的
屋根・壁・床・天井・窓・出入口・階段など、人間が直接見たり触れたりすることのできる、建築の内外の空間を構成する主要な部分の材料・工法について技術的習得をすることが目的となります。そのことにより、人間の生活が展開される建築空間の具体的・物理的側面の理解が深まることが期待されます。
授業の概要
屋根・壁・床・天井・窓・出入口・階段など、人間が直接見たり触れたりする、建築の内外の主要な部分の形式・材料・構造・工法について学びます。この分野では近年新しい材料が次々と開発され、工法の変化にも著しいものがあり、これらについて充分な知識を得る必要がありますが、長い歴史をもつ建築の文化を知るために、伝統的素材や工法についても、主要なものについて学びます。
授業計画
学習内容
学習課題(予習・復習)
○第1回 建築仕上工法について及び屋根1
この講義が対象とする建築の部分について説明します。まず、建築の主体構造部の種類について確認した後、それと区別される一般構造部について説明します。
その中からまず屋根を取り上げます。屋根とは、雨・雪・風・寒さ・暑さなど自然の厳しい作用を遮断すると同時に、人間の生活空間をまもるという意味で、遮断性と庇護性を有する建築的部位です。その屋根の形状、勾配及び屋根材について講義します。
○第2回 屋根2
個々の屋根材ごとにその工法を説明します。かわら、スレート、金属板など現在一般的によく使われる屋根材の仕上げの技術的特徴とともに、ひわだぶきや本がわらぶきなど、日本の伝統的な建築の屋根材の特徴について、画像で例を示しながら解説します。また、特にろく屋根の防水について、その種類とディテールを中心に説明します。
○第3回 天井
天井は、その部屋の用途・大きさ・形状など考慮し、また要求される性能に応じて遮断・吸収反射性・耐火性・軽量化などを満たすような材料や工法を選ばなければなりません。また、建築設計においては、天井高が問題となり、室の広さや用途との関係から適切な寸法を確保する必要があります。
このような点をふまえながら、天井の材料と工法について具体的に例を挙げながら解説します。
○第4回 床
床は建築内部空間の水平の底部であって、その上で人間が生活したり、家具や設備機器などの物を置いたりします。構造的には、人や物などの積載荷重を支えて、これを柱・壁体に伝えると同時に、建物の構造耐力を分担し、風圧力、地震力などの水平荷重にも耐える役割もしています。このような床の多様な仕上げの材料と工法について解説します。
○第5回 まとめと小テスト
第1回~第4回の授業内容について、まとめの解説を行った後、テストを行います。
○第6回 壁1
壁は空間を区画するものとして重要なものです。壁には外壁と内壁がありますが、外壁は、雨水の浸入防止、風に対する強度、遮断性(熱、音、湿気)、防火性などに関する諸性能が要求されます。また内壁の仕上げは、部屋の使用目的に応じて、遮断性、音や光の吸収・反射性、汚れにくさなどが要求されます。このような諸条件をふまえながら、今日では少なくなりつつある湿式構造仕上げの壁とコンクリートの打ち放し仕上げの壁について解説します。
○第7回 壁2
経済性や工業技術の発展により、壁の材料や工法も大きく変化してきました。ここでは、近年使用されることの多い乾式構造仕上げの壁とカーテンウォールについて講義します。カーテンウォールは、耐風圧・層間変位・耐衝撃・断熱・遮音・水密・気密・耐久性に対して必要な性能を持つようディテールや工法が工夫されていることなどを説明します。
○第8回 開口部・建具1
開口部は建物内外の空間をつなぐため、必要に応じてとられた道です。それは、人と物、光や風(空気)、あるいは視線や風景などの通過と遮断を調節することにより、機能的な性能とともに象徴的・心理的な意味をもちます。この開口部に取り付けられるものが建具です。ここでは主な建具の材質と開閉方式について、具体的な例をあげながら解説します。
○第9回 開口部・建具2
近代の建築は、ガラスを多用することによって、新しい空間を形成してきました。ここでは、ガラスの様々な種類とともにガラスのはめ込み方法などについて具体的な例をあげながら説明します。また、建具に使用される各所の建具金物についても解説します。
○第10回 まとめと小テスト
第6回~第9回の授業内容について、まとめの解説を行った後、テストを行います。
○第11回 階段
階段は、日常的にも避難時においても上下方向の移動の手段として重要なものです。階段の適切なデザインは、建築の動線計画と空間構成にとって重要なことです。この階段について各部名称と建築基準法の規定も含めた寸法の基準を説明した後、材料や構造方式による、それぞれの階段の特徴について、具体的な例を画像で示しながら解説します。
○第12回 和風造作
日本の伝統的建築要素をもつ木造建築を「和風」と呼びますが、これには、一般的にいくつかのきまりがあるといわれています。ここではその建築要素と材料と工法の技術的内容を説明します。また、このような和風建築のもととなった伝統的建築空間の特色について、可能な限り具体的な例を画像で示しながら解説します。
○第13回 設備部品とエキスパンジョイント
便所・浴室・台所など給排水・ガス・電気などの設備が集中的に設けられたユーティリティスペースは、水回りや保守点検のためのディテールに工夫が必要です。また、エキスパンジョイント部分も雨漏りの原因にならないようなディテールが必要です。ここでは、このような部位について、できるだけ具体的な例をあげながら解説します。
○第14回 外構その他
擁壁や道路や排水設備など外構を形成する諸要素や門や柵や塀など庭園を構成する要素を取り上げ、その材料と工法の技術的内容を、図や写真など具体的な例をあげながら解説します。
○第15回 まとめ
第11回~第13回の授業内容について、まとめの解説を行います。
○第16回 期末テスト
試験は60分、持ち込み不可で行います。
第1回
配付資料
教科書p74-75他
復習課題 60分
第2回
配付資料
教科書p75-77
復習課題 60分
第3回
配付資料
教科書p90-93
復習課題 60分
第4回
配付資料
教科書p78-81
復習課題 60分
第5回
予習課題 60分
第6回
配付資料
教科書p82,84
復習課題 60分
第7回
配付資料
教科書p83,85,87-89
復習課題 60分
第8回
配付資料
教科書p98-100
復習課題 60分
第9回
配付資料
教科書p101-105
復習課題 60分
第10回
予習課題 60分
第11回
配付資料
教科書p94-97
復習課題 60分
第12回
配付資料
教科書p86
復習課題 60分
第13回
配付資料
教科書p106-107
復習課題 60分
第14回
配付資料
教科書p110-111
復習課題 60分
第15回
予習課題 60分
授業の運営方法
配付資料に沿いながら、教科書の図とその他画像など視覚的資料を使って講義します。毎回、基礎的知識の確認のため課題(レポート)提出があります。
備考
学生が達成すべき到達目標
①建築物を構成する一般構造部各部の名称を知ること。
②一般構造部各々の持つべき性能とその材料・工法を知ること。
③身のまわりの建築物の主として仕上げ面のつくりかたを概ね理解できること。
評価方法
評価の割合
評価の実施方法と注意点
試験
20
持ち込みは不可です。講義で学び、復習課題でまとめた基本的知識の確認をします。
小テスト
40
持ち込みは不可です。講義で学び、復習課題でまとめた基本的知識の確認をします。
レポート
25
成果発表
作品
その他
15
授業に対し、遅刻・早退せずに着実に意欲的に取り組んだ場合、評価の対象とします。
合計
100
―