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シラバス情報
平成24年度
工学部建築学科
詳細
シラバス情報
注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「
UNIVERSAL PASSPORT
」で詳細をご確認下さい。
科目名
応用数学2(Applied Mathematics2)
担当教員名
徂徠 三十六、吉村 充功
配当学年
カリキュラムにより異なります。
開講期
後期
必修・選択区分
建築コース 選択
インテリアデザインコース 選択
土木コース 必修
単位数
2
履修上の注意または履修条件
数学計算、物理的な考え方について学ぶため、数学・物理関連の科目、特に「応用数学1」を履修しておくことが望ましい。
受講心得
理解の手助けとするため、演習を交えながら授業を行います。そのため、関数電卓が必要です。内容や考え方を理解するには、講義だけでなく演習を含めた予習・復習をすることが、学力の向上につながります。
教科書
適宜、資料を配付します。
参考文献及び指定図書
「すぐわかる 計画数学」(コロナ社)秋山孝正・上田孝行 編著
「土木技術者のための数学入門」(コロナ社) 大脇直明・高橋忠久・有田耕一 著
関連科目
応用数学1、測量学1・2、建設工学実験 、建設情報マネジメント演習
オフィスアワー
授業の目的
構造物の設計や環境負荷調査などを行う際には、構造物に働く力などのデータ、測量データ、水質データなど各種のデータを集め、それらを分析する必要に迫られます。本講義では、得られたデータから意味のある情報を読み取るための統計的手法を理解します。さらに、建設情報マネジメント科目の導入として、工程管理などの基礎となるネットワーク計画法について学習します。応用数学2では、データ解析のための統計論およびネットワーク計画法を理解するとともに、これらの計算ができるようになることを目標とします。
授業の概要
授業計画
学習内容
学習課題(予習・復習)
○第1回 データの性質を表す指標
母集団と標本について説明し、その取り扱いの違いについて説明します。また母集団から取得したデータ(標本)の性質を示すために、標本平均や中央値、分散、標準偏差など様々な指標が存在しますが、これらの指標を説明するとともに、計算方法を習得します。
○第2回 まとまったデータの処理方法
データ数がある程度まとまってある場合は、度数分布表を作成して処理するのが一般的です。その手順を説明します。またそれをもとにヒストグラムや累積度数多角形を描出します。
○第3回 いろいろな確率分布
データの分布は、その種類によって様々な分布に近似的に分類されます。ここでは、確率分布として代表的な、ポアソン分布、指数分布、正規分布を取り上げ、その特徴を解説し,その計算方法を説明します。
○第4回 コンピュータ演算(その1)
第1回から第3回までの内容について、コンピュータでの計算方法について説明します。グラフの作成方法等についても解説します。
○第5回 共分散、相関係数
観測では多くの場合2つ以上の項目(変数)について測定を行います。そしてそれらの関係性を分析することになります。ここでは、2変数の関係を表す指標である共分散、相関係数について学習し、あわせて偏差平方和、偏差積和の概念を学習します。
○第6回 最小2乗法
2つのデータ項目の関係が直線的であるとき、バラツキのあるデータを処理して、より真値に近い近似線を引く方法(回帰分析)として、最小二乗法があります。ここでは、最小二乗法の概念を説明し、計算方法を習得します。講義内容について演習を行います。
○第7回 コンピュータ演算(その2)
第5回・第6回の内容について、コンピュータでExcelを用いた計算方法について説明します。
○第8回 コンピュータ演算(その3)および小テスト(1)
ひきつづき、コンピュータを用いてグラフを作成する方法等について解説します。
後半はこれまでの講義内容について小テストを行います。
○第9回 ネットワーク計画法の基礎
工程管理などでは、ネットワーク計画法と呼ばれる数理計画手法が用いられます。ここでは、ネットワークモデルの基礎を説明し、ネットワーク計画法に親しみを持ってもらいます。
○第10回 PERT
工程管理ではPERTと呼ばれるネットワーク計画法が用いられます。ここでは、PERTの表現方法について、プロジェクトグラフとアローダイアグラムの意味、またその作成法を説明します。
○第11回 クリティカルパス
PERTにおいて、工程上余裕のない作業を結んだ経路がクリティカルパスとよばれ、それが工程管理上重要であることを説明し、またクリティカルパスの算出法について解説します。
○第12回 山積み表による工程調整
工程管理では人員配置も重要な要素になります。ここではアローダイアグラムや作業ごとの必要人数から山積み表を作成する方法について説明し、さらにその表をもとに工程調整する方法を解説します。
○第13回 PERT/CPM
工程管理の上では、その工程の短縮法を見いだすことが重要です。ここでは、このような工程の短縮を経済的な観点から見いだす手法であるPERT/CPMについて学習します。
○第14回 プロジェクト費用曲線
PERT/CPMを実施し、標準費用・特急費用などから費用勾配を算出し、この操作を繰り返すことで最終的にプロジェクト費用曲線を描出する方法について解説します。
○第15回 ネットワーク計画法のまとめおよび小テスト(2)
第9回~第14回に学習した、PERTを用いたネットワーク計画法の内容についてまとめます。
後半はその講義内容について小テストを行います。
ほぼ毎回、課題を課します。
授業の運営方法
講義形式ですが、演習などにより学生諸君との対話を多く取り入れます。
備考
本科目は「期末試験」(本試験)は実施せず、下記成績評価基準(出席・平常の受講状況および小テスト)によって評価します。
しかし、その基準によっても単位認定ができない場合は「再試験」を実施して、改めて評価します。
このように本試験はないが、再試験名目の試験はあることに注意してください。
学生が達成すべき到達目標
1.基礎的統計量、度数分布表、ヒストグラムなどが扱えるようになる(紙上・パソコンともに)。
2.ポアソン分布、指数分布、正規分布の意味を理解し、その計算ができるようになる(紙上・パソコンともに)。
3.相関分析、回帰分析ができるようになる(紙上・パソコンともに)。
4.簡単なネットワーク計画法(PERT、クリティカルパスの算出、PERT/CPM)を紙上でできるようになり、その意味を理解する。
評価方法
評価の割合
評価の実施方法と注意点
試験
小テスト
70
2回程度実施する
レポート
成果発表
作品
その他
30
出席、平常の受講状況(授業中の対話・応対)
合計
100
―