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教育・研究
シラバス情報
平成24年度
工学部航空宇宙工学科
詳細
シラバス情報
注)公開用シラバス情報となります。在学生の方は、「
UNIVERSAL PASSPORT
」で詳細をご確認下さい。
科目名
航空電気・電子基礎(Basic Electronics for Avionics)
担当教員名
鈴木 晃夫
配当学年
2
開講期
後期
必修・選択区分
選択
単位数
2
履修上の注意または履修条件
航空整備士や航空無線通信士の国家資格取得を目指す学生には章毎の過去問集を配布します。自宅で演習し、疑問あれば講義中であっても質問して下さい。教室全員の理解が深まります。
受講心得
将来、航空機関係の技術活動には空気力学、構造設計に加え航空電子の知識が必要です。航空宇宙分野の電気電子技術を理解するための基礎知識を習得して貰いたい。
教科書
プリントを配布します。
参考文献及び指定図書
航空電子・電気の基礎(日本航空技術協会)、電磁気学(スレイターフランク著)、交流回路(宇野幸一著)、アンテナ・電波伝搬(電気通信学会編)、フィードバック制御入門(システム制御工学シリーズ)
関連科目
航空宇宙電子システム
オフィスアワー
授業の目的
最近の航空機は飛行管理システムを中心に通信航法システムを始め、コクピット・システム、飛行制御、エンジン制御などコンピュータ技術を使って幅広い機能と自動化を実現し、運用上欠かせないシステムになっています。また、飛行中の機上自己診断の充実や通信衛星を利用した地上からの整備支援など整備の即応体制が構築されています。これらのシステムを理解するためには航空電子工学の知識が必要となります。このため、まず電気電子の基礎について習得することを目的とします。
授業の概要
最初に電気電子の基礎を習得するための数学の基礎知識をおさらいします。次に電気電子の基礎となる電磁気学の基幹部分を習得します。これらから誘導される電波の性質、アンテナと電波伝搬の基礎、交流回路の基礎、発電機と電動機の原理を習得して貰います。引き続き半導体デバイスの原理、航空機電気装備の基本事項、バッテリーの原理、自動制御のフィードバック制御やディジタル技術の基礎を理解してもらいます。
授業計画
学習内容
学習課題(予習・復習)
第1回 数学の基礎知識
(電子電気の基礎を習得するために必要となる三角関数や複素数・ベクトルをおさらいする)
第2回
電磁気の基礎
(電荷から発生する電位と電界や電荷の流れである電流について理解する)
第3回
電磁気の基礎
(電流と磁気の関係から電磁気の基幹部分を理解する)
第4回
電波の性質
(電界・磁界から発生する電波の性質を理解し、電離層伝搬の概念を習得する)
第5回
アンテナと給電線
(電波が放射されるアンテナや給電線の特性を理解する)
第6回
交流回路
(交流波形の値や電流・電圧波形の位相差について理解する。)
第7回
交流回路
(複素数で定義されるインピーダンスの合成や共振周波数の算出について理解する)
第8回
直流発電機と電動機
(直流発電機と電動機の原理を理解し、それらの特性を学ぶ)
第9回
交流発電機と電動機
(交流発電機と電動機の原理を理解し、それらの特性を学ぶ。また、通常、交流発電は三相交流で行われており、これについて学ぶ)
第10回
電気装備
(配線、ボンディング、静電気放電などについて学ぶ)
第11回
バッテリー
(バッテリーの原理と鉛バッテリー、NiCdバッテリーの特性と取り扱い方を学ぶ)
第12回
電気計測
(地上整備に使われる電圧計、電流計の原理や接続方法を学び、また、ホイーストン・ブリッジの原理や絶縁測定器の特性を理解する)
第13回
半導体と増幅器
(半導体を利用したダイオード、トランジスタの原理を学び、それらを利用した増幅器の特性を理解する)
第14回
自動制御の基礎
(自動制御の基礎であるフィードバック制御、PID制御の概念を学ぶ)
第15回
ディジタル技術の基礎
(最近の航空機はコンピュータを搭載したディジタル化されている。その基本である2進数や16進数を学ぶ、また、論理回路の基礎を学ぶ)
第16回
理解度評価
(第1回~15回までの講義の内容から問題を出題して回答して貰います)
第3回
電磁気の基幹部分を理解し纏める
第5回
電波と電波伝搬の概念を理解し纏める
第9回
交流回路と三相交流の概念を理解し纏める
第10回
電気装備のための要点を纏める
第12回
計測器を使った演習を行う
第14回
フィードバック制御の要点を纏める
第15回
16進数の演習を行う
授業の運営方法
講義を主体とし、極力、実習や実機見学を行い理解を深めて貰います。
備考
授業内容に関する課題を課します。期限までにレポートを提出してください。
学生が達成すべき到達目標
①電磁気の作用から発生する起電力、電磁力の理解
②電波の放射と電波伝搬の概念を理解、
③交流回路のインピーダンス・複素ベクトルの概念を理解、
④自動制御のフィードバック機能の理解
⑤2進数、16進数の理解
評価方法
評価の割合
評価の実施方法と注意点
試験
60
毎回の講義の要点を理解できているかを確認します。
小テスト
レポート
30
成果発表
作品
その他
10
講義に欠席・遅刻・早退せずに意欲的に取り組んだ場合、評価の対象です。
合計
100
―