新型コロナウイルスの存在が確認されて2年半の月日が流れました。それに対して、私たちはかけがえのない命を守るために多くの行動を起こしてきました。一時的な陰りを見せた感染者数も一進一退の様相を呈し、現在では過去の感染者数を上回り、第七波に突入しているといわれています。このような状況に、未来への不安やこれまでの努力に対する失望感を覚える人も少なくはないかもしれません。しかし、私たちは、決して闇雲に無謀な戦いを挑んできたわけではなく、この2年半の間に多くのことも学びました。感染リスクを下げるために有効な様々な取り組みもその一つです。また、室内と屋外での活動の感染状況の違いなども少しずつ明らかになってきています。これは大きな進歩であり、地道な活動の功績だと言えるのではないでしょうか。そこで、関係者ならびに学生の皆さんにお伝えしたいことがあります。これまでの皆さんの感染防止のための努力は決して無駄なものではなく、その活動があったからこそ今日があるということを理解し、これまでのご自身の取り組みに誇りを持ってください。そして、変容する状況をつぶさに確認しつつ、一人ひとりがそれぞれの命を守るための行動を継続していただきたいと思います。もうすぐ、前期の講義を終える皆さんにとって、このことは、夏季休業をより有意義なものにするために重要なことだと思っています。日本文理大学では教室外の社会との交流や様々な体験活動、インターンシップも重要な学びとして位置付けています。どうか、その学びを止めることなく、個々の状況に合わせた対策を講じつつ、夏季休業を皆さんの見識を広める時間として活用していただきたいと思います。感染対策や夏季休業の過ごし方に不安を感じ、助言を必要とされる場合は、当ホームページに掲載している行動指針、本学の相談窓口を活用してください。繰り返しになりますが、これまでの皆さんのご努力に最大の敬意を表すとともに、その経験から得られた対策方法を怠ることなく、これから迎える夏季休業をご自身の見識を広げる重要な時間として活用され、有意義なものにしていただくことを願っています。日本文理大学学長 橋本 堅次郎